手書き友禅染めの代表、三大友禅をご紹介しましょう。
【京友禅】
京友禅(きょうゆうぜん)とは、京都の伝統工芸品の一つで、元禄時代に扇絵師の宮崎友禅斎によって考案された染色です。
絹織物の白布に絵をかき、染め出したもので、鴨川の流れでさらし、
鮮やかな色彩を出していたが、最近は郊外に移転しています。
本格的な手描き友禅の場合、
完成までに26もの工程を踏む大変手間のかかるものとなるため、
現在は型染めや捺染が主流となっています。
【加賀友禅】
加賀友禅(かがゆうぜん)は、国指定伝統的工芸品で、江戸時代中期に加賀藩にて栄えた加賀御国染を基に
京友禅の創始者といわれる絵師宮崎友禅斎が、
晩年金沢の加賀藩御用紺屋棟取であった太郎田屋に身を寄せ、
加賀御国染に大胆な意匠を持ち込み、確立した染色技法と、その作品をいいます。
加賀五彩(藍、臙脂、草、黄土、古代紫)と呼ばれる艶麗な色彩で知られ、
特に紅色、紫、緑系統の色を多用します。
柄は、図案調の京友禅に対して草、花、鳥等の絵画調の物が多く、
自然描写を重んじる中から「虫喰い」等独自の装飾が生まれました。
「ぼかし」も京友禅以上に多用される傾向にあります。
金沢市内を流れる浅野川では、工程の最後の方に、
余分な糊や染料を洗い流す友禅流しが見られることがあります。
【東京友禅】
東京友禅(とうきょうゆうぜん)は、東京を産地とする、伝統的工芸品です。東京手描友禅や江戸友禅とも言われます。
東京友禅の特徴は、江戸の街の町人文化を背景とした、
渋く落ち着いた色合いの中にも、都会的センスの洒落感が漂う作風です。
日本の,美しい,きもの.